September 29, 2008

『見えない宇宙 理論天文学の楽しみ』(ダン・フーパー)でダークマターとダー クエネルギーを知ろう

タイトルにダークマターとダークエネルギーのことを知ろうと書いたけど、まだ世の中に知っている人はいない。宇宙の質量とエネルギーのおよそ95%は目に見えない物質とエネルギーだというのに我々人類は解明していないのだ。そのダークマターとダークエネルギーに関して一冊書かれていると言ってもいい専門書なので、宇宙論についてはさておき、各種関連する知識をえたい人にはうってつけの本であろう。例えば、あの有名なE=mc2という方程式が質量のことをあらためて教えてくれるところ等は目から鱗だった。つい最近完成した(でも壊れた)大型ハドロン衝突型加速器(LHC)との関係についても解説してくれる。この作者は“ひも理論”支持者ではないようなので、むしろ他の観点での推測もしてくれるのはいいかもしれない。
ダークマターとダークエネルギーが解明されるとき、たぶんこの宇宙とはどうなっているのか驚くようなことを明らかにしてくれると私は信じている。そして、研究は進みあと10年あるいは20年でその時が訪れるのではないかと思う。




"見えない宇宙 理論天文学の楽しみ" (ダン・フーパー)

September 27, 2008

『ワン・マン・バンド(DVD付)』(ジェイムス・テイラー)はコンサートのライブ 映像が必見

ジェイムス・テイラー(James Taylor)の歌う『You've got a friend』(邦題は『きみの友達』)が大好きだ。作者であるキャロル・キングの歌もいいんだけど、ジェイムズ・テイラーのなんともいえない甘い声がいい。その歌を歌ってる姿とともに確かめたいがためにこのCD+DVDを購入。すばらしいコンサートだった。地元にあるクラシカルなホールであるコロニアルシアターにあうように彼とピアノだけというまさに“ワンマンバンド”のコンサートなんだけど、実にいい。ほとんどの曲の前には彼のしゃべりが入るんだけど、その曲にまつわるエピソードなどが写真等とともに語られる。フレンドリーな彼の声から想像するとおり、コメディアンばりにジョークを連発。父や母までもねたにして観客を楽しませてくれる。こういう雰囲気はCDだけでは全く伝わらない。さらに、ドラムやパーカッションの演奏をしているのは誰(何?)かなんて映像見なきゃ分からない。実にいい。




"ワン・マン・バンド(DVD付)" (ジェイムス・テイラー)


September 02, 2008

『イマジン』(清水 義範)

笑わせてくれるのでかつて良く読んだ清水義範の作品だし、好きなタイムトラベルものなので、厚い本だったが買って読んでみた。とても面白いので、一気に読み終えてしまった。タイムトラベルという趣向をうまく使って壊れかけた父と息子の関係が修復される様を描いてる。父である自分と、難しい年頃になった自分の息子とを思い浮かべながら読んでしまったので余計に入り込んでしまった。主人公の父親は私よりほんの少し年上の設定なので、主人公がタイムトラベルする先である父親の新入社員時代という時代も同じように過ごしたので、とても懐かしい感じがする。
主人公である息子が父親に言った言葉がとてもいい。「優秀な子じゃなくてもさ、その子が自分の子供だってことだけで、いちばん大事だと思うのが親なんだと思う。」




"イマジン" (清水 義範)