March 26, 2006

ブームはどうやったら起こせるのだろう

なぜ韓流ブームは発生したのか、同じような性能を持つAという製品は爆発的に売れるのにBという製品が売れないのはなぜなのか?爆発的に流行らせることが意図的にできるようになればすごいことになるけど、未だかつて百発百中できた人はいないはずだ。でも、なんらかのヒントは欲しいのでこの本を読んでみた。

そもそもこの本は最近日本でも人気であるSNSが活用している考え方であるシックス・ディグリーズ(Six Degrees)、つまり知り合いの知り合いというようにたどって行くと6人目までで世界中の誰にでもたどり着けるという考えに関して、ネットワークとしてとらえて学問にしているもろもろについて教えてくれる。アメリカでは昔からシックス・ディグリーズというのはあったようで、(私の世代は「フットルース」でおなじみの)俳優ケビン・ベーコンと直接共演したか直接共演したかということで何次かを示す“ケビン・ベーコン指数”なんてえ面白いものもあるそうだ。人間関係だけではなく、一カ所の電力負荷や発電所の障害が電力供給のネットワーク全体に波及してしまうような現象についても教えてくれる。

まあ私としては、ブームを起こすことができる黄金ルールを知りたいわけだけど、読んだ結果えられたところは、種に噛み付いてきて知り合いに影響を与えるイノベーターがいて影響が連鎖しやすい個人ネットワークを狙うということのようだ。当たり前と言えば当たり前でしょうね。

もう一冊も同じようなところを書いている本で、前者がどちらかというと人間社会に焦点を当てているのに対して、後者は生物や非生物のネットワークに関して書いてる。『SYNC』もなかなか面白い。なぜ心臓は無数の細胞の集合体なのに一緒に鼓動しているのか、なんてえ話もある。

ところでダンカン・ワッツの先生がスティーヴン・ストロガッツ。両氏が知り合った様子が両方の本に書いてるところが面白い。




"スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法" (ダンカン ワッツ)





"SYNC" (スティーヴン・ストロガッツ)

Posted by nino at March 26, 2006 10:09 AM
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