Niftyは、パソコン通信を2006年の3月末で終了すると発表した。
ニフティはCUG (Closed Users Group)という、いわば小さいNiftyServeを運営できるサービスも行っていて、私は元勤めていた会社では、その会社のパソコン通信の導入と普及を担当した。CUGは、メールでの情報交換、社員同士の交流という面でとても貢献したと自負している。私はインターネット業界に転身したきっかけも、このCUGの担当だった。それでなおさらパソコン通信が終わるというのは感慨深い。
パソコン通信はインターネットと異なり、個人はIDによって特定される。物の売り買いでもちろん詐欺を行うものはあるし、フォーラムが荒れることも多々あったが、今のインターネットよりは若干安全であろう。なんでもありで、信用できないものが多いインターネットの状況と、ますます個人情報を登録することに躊躇する危機感は、むしろパソコン通信のような塀で囲われた会員制のサービスのニーズが高まってくるように思うのだ。
レガシーなパソコン通信という技術が無くなるのは当然のことだけど、NiftyServeのなかで展開されたものはインターネットの時代でも忘れ去られないで、活用されることだろう。
ひとつの時代の終わりを感じますね、私が利用し始めた1995年頃は、パソコン通信の円熟期、インターネットの黎明期だったような気がします。niftyのフォーラムやサービスはずいぶんと利用しましたし、シスオペというと一種のオーラさえ感じたものです。実に感慨深いですね。
「オープン」と「クローズ」、「フラット化」と「集中管理」とキーワードはかなり異なると思いますが、niftyは、会員じゃないと得られない情報や質の高さがあって、それが良い意味での差別化になっていました。たしかに、それがうまく移行できなかったように思いますね。