またコニー・ウィリスの本を読んだが、やはりものたりない。この作家、私の好みじゃないなあ。
擬似的に臨死体験と同じ状態を引き起こす実験で、臨死体験で見るものが何の意味を持つのか調べる医師の話である。ストーリーは単純。後半、大どんでん返し(と訳者は書いてるけど、それほどでもない)があるが、またその後の展開が期待に反して何も起らず終わってしまう。舞台である病院の構造が勤務する医師も把握するのが困難で、その迷路と、臨死体験の謎解きの迷走がシンクロしているところも、押し付けられているようだ。
ただ、ストーリーはたいしたことなくても、読んでいる最中は引き込まれるので、ストーリー・テリングはうまい作家なんだろうなあ。
Posted by nino at July 24, 2004 09:41 AM | トラックバック