『グリム童話の世界―ヨーロッパ文化の深層へ』(高橋 義人)
「シンデレラ」や「白雪姫」などで有名なグリム童話について生い立ちやキリスト教徒の関係、あるいはキリスト教徒以前のケルト文化との関係を丁寧に掘り下げて説明してくれるので、グリム童話の世界を興味深く読むことができた。そこで改めて感じたのは、童話というのは子供の教育の過程で生まれたんだろうなということだった。罪を犯せば罰せられる。誠実であれば幸福になれる。動物を大切にすれば、結果的に自分たちの生活に役に立つ。などなどの教えは、物語と一緒に記憶の奥に残る。何をすべきか、何はしてはいけないのかを、文字を読めなくても口伝えで継承して行ける。人間の深層心理に訴えるものが根底にあるから大昔の童話も残ってるんだろうなあ。
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